新着 ホアン・アルバレス 2014年製

 

ホアン・アルバレス 2014年製

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ネック:セドロ、エボニー
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸巻き:シャーラー(リラ)
弦 高:1弦 2.8mm/6弦 3.6mm

[製作家情報] ホアン・アルバレス・ヒル(1932~2001)により創始されたブランド。1946年14歳の時に兄のロレンソ・アルバレスと共にギターを造り始めるが最初は出来が悪く、フリーマーケットでかろうじて売りさばく程度のものであったという。その後20世紀スペインを代表する名工の一人マルセロ・バルベロ1世(1904~1956)にギター製作を学び、めきめきと腕を上げていった彼は1952年に自身の工房を開くまでになります。戦前から続くマドリッド派の特性をよりよく伝えるブランドとして人気があり、2001年に亡くなった後も息子のホアン・ミゲル・アルバレス(1960~)が工房を引継ぎ、現在に至っています。
ホアン・ミゲルは1977年 17歳の年に父の工房でギター製作を学び始めますが、一旦学業に専念するため退きます。大学で航空工学を学んだ彼は一時期本格的にその方面での仕事に従事することを考えていましたが、ギターへの想い断ちがたく、再び父親の工房に戻り製作を再開。厳しい父親の指導のもと1990年代後半にようやく自身のラベルでの製作を許されるようになります。父親の製作哲学をしっかりと受け継ぎながらも現代の奏者のニーズに応じて柔軟な姿勢で製作に取り組んでおり、近年ではマドリッド的な音色とモダンな構造とを融合したモデルの製作や、エステューディオモデルの普及にも積極的に取り組んでいます。
先代のホアン・アルバレス・ヒルが1977年に製作したモデルをエリック・クラプトンが使用し、そのギターがクリスティーズのオークションで破格の高値がついたことは当時のギター業界の大きな話題となりました。

[楽器情報] ホアン・ミゲル・アルバレス製作のプロフェッショナルシリーズ、モデルAV-1 2014年製中古です。同じシリーズのAV-2ではラティスブレーシングを採用するなど現代的な仕様への柔軟性も見せていた彼ですが、このモデルではトラディショナルなスタイルで製作されています。内部構造はサウンドホール下のハーモニックバーを斜めに貫通するもう一本のスキャロップトバー、そしてほぼ平行に近い角度で狭い間隔で配された7本の扇状力木、ボトム部に高音側にだけ配されたクロージングバーという構造。レゾナンスはG#~Aで設定されています。非常に豊かな音量で力強く鳴り、マドリッド派的というよりはむしろ現代的な感触があります。ネックはかなり薄めに設定されたDシェイプタイプで、とてもコンパクトな感覚。表面板はリムーバブルのスクラッチガードを貼り付けた箇所がやや塗装ムラを起こしているほか若干の弾き傷等ありますが、割れなどの修理履歴はなく全体に良好な状態。ネック・フレット、糸巻き等の演奏性に関わる部分も問題ありません。シベレス製ハードケース付属。

 

 

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