新着 田邊雅啓 カスタムモデル 2014年製
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ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ライシェル
弦 高:1弦 2.7mm/6弦 3.7mm
〔製作家情報〕
1974年群馬県生まれ。20歳の時にクラシックギターの製作を志し、法政大学卒業と同時に石井栄氏に製作を師事、同工房にて自作品として140本近くを製作。その後2001年に渡欧し、各地の弦楽器工房を訪問し実地に見識を深めてゆくなかで、スペイン、シグエンサでのホセ・ルイス・ロマニリョス製作講習会に参加したこが決定的な体験となり、スペイン伝統工法によるギター製作に自らの方向性を確信することになります。
帰国後に栃木県足利市に独立して工房を構え、さらに一年間の製作研究を経て2002年10月に彼のメインモデルの一つとなるロマニリョスモデルを発表。並々ならぬ探求心と柔軟かつ新鮮な感性を常に保ち続け、それを十全に活かしたまさに結晶と言える彼のギターは、その造作と音響的な完成度の高さで国内の若手製作家のなかでも比肩するもののないアイテムとなっています。現在年間5~6本のペースで製作。2018年にはNHKの人気番組で工房での製作風景が放映された他、2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。
<a href="https://www.guitarshop.jp/01search02.php?class=book&picture=000_orfeo_03&data_now=1&data_end=5&page_now=1&getflg=1&txtarea=%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AA&cateno=5&filename=000_orfeo_03&keyword=%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AA"target="_blank">オルフェオマガジン「日本の製作家」特集掲載号 オンラインショップ商品ページはこちら</a>
<a href="https://www.auranet.jp/salon/yomimono/orfeois-coming2020-03/" target="_blank">オルフェオ取材同行記 田邊雅啓編はこちら</a>
〔楽器情報〕
田邊雅啓製作のカスタムモデル‘La Lucia' No.234 2014年製中古が入荷致しました。ある国内プロギタリストの求めに応じて製作されたもので、アントニオ・デ・トーレスを基本構造体としながらも、特に内部構造における細部での大胆な設定が為されています。
サウンドホール下のハーモニックバーの中心の一点に集中するように5本の扇状力木の頂点が置かれ、そこからまさに扇の形に拡がってゆくような配置。これはトーレス以前にイタリアのルイス・パノルモが採用していた力木配置を想起させるものですが、さらに特筆すべきは一番外側の力木が、駒(ブリッジプレート)のエンド部分の位置より木組みされ、ちょうどY字を逆さにしたような二股に枝分かれした特殊な構造で、これは宮大工の助言を得て採用した組み木構造とのこと。そしてボトム部分でその5本の扇状力木をしっかりと受け止める2本のクロージングバーが配置されています。レゾナンスはGの少し下に設定。
古楽器のヴィヴィッドな発音と音響にトーレス的な音色を加味したような響きで、氏の製作したモデルの中でも特殊な一本と言えるでしょう。わずかな傷ありますが年代相応のレベルで修理履歴等もなく、ネック、フレット等の演奏性に関わる部分も問題ありません。糸巻きはライシェルを装着。
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