新着 カルロス・ホアン・ブスキエール 2016年製
カルロス・ホアン・ブスキエール 2016年製が入荷致しました。
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※ただし販売済の楽器は該当ページが表示されませんのでご了承ください。
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板:セラック /横裏板:セラック
糸 巻:アレッシー
弦 高:1弦 3.0 mm/6弦 4.2 mm
[製作家情報]
1980年生まれ。スペイン、アリカンテに工房を構える製作家。12歳よりギターを弾き始め、大学ではヴァイオリンを専攻、その後独学でヴァイオリン製作をしていたころにギター製作家のラファエル・ロペス・ポルラスと出会い、本格的にギター製作を学び始めます。そしてジョアン・ペリッサらが主宰した古楽器のセミナーでの名匠ホセ・ルイス・ロマニリョスとの交流から、スペインの伝統的な工法に基づいたギターの魅力に取りつかれ、以後はアントニオ・デ・トーレスを規範とする純粋なスパニッシュギターの製作に専念します。その後もロマニリョスからの多くのアドバイスにより、トーレス以降の名工達(アリアス、ラミレス、ガルシア、シンプリシオ等)の研究を深めてゆく過程で、自らのオリジナル性も同時に追求してゆきます。
彼のギターはトーレスから始まる19世紀から20世紀前半のスパニッシュギターの伝統を規範とし尊重しながらも、そこに現代の音の嗜好と演奏性におけるニーズに対して柔軟に応えた要素をさりげなく加味したもので、幅広い弾き手にアピールできる柔軟さを備えたものとなっています。
[楽器情報]
カルロス・ホアン・ブスキエール 2016年製Usedの入荷です。ラベルに表記はありませんが、彼の現在のモデルライオンナップでは「Tradicional」に該当するモデルになります。純粋なトーレスレプリカとなる「La Leona」やグラナダのアントニオ・マリン的な構造を取り入れてブーシェ=マリン的音響を志向した「Concerto」 モデルなども製作しそれぞれ高い評価を得ている彼ですが、このTradicionalモデルは彼の本質的な部分との相性がよく音響的な完成度も高いものとなっています。
内部構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、そしてボディ下部(くびれ部より下側)は左右対称5本の扇状力木を配置し、それらの先端をボトム部で受け止めるようにハの字型に設置された2本の短いクロージングバーという全体の配置。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。
表面板はかなり薄く加工されていますが音は乾き過ぎずヴィヴィッド過ぎず、適度な粘りと硬さを伴いながらちょうどよい発音、撥弦と同時に指に音が吸い付いてくるような心地よい感覚があります。そして低音から高音に抱えてのバランス感も自然で、低音にはしっかりとした重心感覚、高音は明るくすっきりと抜けてゆくような開放感もありそれらが無理なくまとまっています。
プレイヤー目線での演奏性に対するこだわりもある彼ならではの、握りやすい薄めのDシェイプのネック。ネック自体のセッティングも良く、640mmスケールということもあり全体に弾き易いモデルになっています。ブリッジ弦穴はダブルホール仕様のため、柔らかめのテンション感を楽しみたい方は弦穴をワンホールでの通常の巻き方で弦を装着するのをおすすめします。高音側指板はオリジナル20フレット仕様。全体はセラックの丁寧な仕上げ、糸巻きはイタリア製高級メーカーのアレッシーを装着しています。
表面板のサウンドホール周りやブリッジ周りに演奏時のスクラッチ傷や打痕、また裏板には衣服の摩擦跡、ネック裏に少々キズがありますが割れなどの大きな修理履歴はなく、良好な状態を維持しています。ネック、フレット等の演奏性にかかかわる部分も問題ありません。
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