新着 西野春平 1992年製 アグアドモデル

西野春平 1992年製 アグアドモデルが入荷しました。

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ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0 mm/6弦 4.0 mm

〔製作家情報〕
1947年茨城県の日立市生まれ。10代よりギターの製作を始め、1964年17歳の時に黒澤常三郎の工房に弟子として入門。1969年には独立して所沢に工房を設立。以来、その製作キャリア初期より傾倒していたハウザー1世ギターを研究した成果を活かし、音響バランスに優れたギターを作り続けている。国内の製作家としてはいち早くエレガットの製作にも着手するほか、その類まれな工作精度からアコースティックギターの分野からもオファーが相次ぎ、少数ながらこちらも良質なモデルを製作している。しかしながら氏の特徴と美学が最もあらわれているのはのはなんといってもハウザーモデルであり、その造作の美しさ、艶やかな音色、音響の見事なバランスはハウザーの名前に恥じない仕上がりを常に維持している。使用材もまたこの価格帯では申し分のないグレードで、コストパフォーマンスの点でも国内屈指と言ってもよいブランドである。

〔楽器情報〕
西野春平 製作 Type50(50号)1992年製 Usedです。西野氏といえばハウザースタイルのモデルがまずは思い浮かぶところですが、当機はスパニッシュスタイルのものでボディシェイプ、内部構造ともにハウザーとは異なる仕様を採用しています。内部構造はサウンドホール上下各一本のハーモニックバー、さらにもう一本のバーがサウンドホールのちょうど真下のところから高音側ボトム方向へ斜めに設置されており、扇状力木は7本、それらの先端をボトム部で受け止める2本のクロージングバー、駒板位置には同じ長さでパッチ板が貼られているという配置。この斜めのバー(トレブルバー)を設置することで高音側の振動範囲を狭く設定する方法は特にスペインのエルナンデス・イ・アグアドを想起させるもので、またボディシェイプもアグアドに似ていることから影響があると考えられます。氏のハウザーモデルと比較するとふくよかで明るい音ですが、しっかりと全体がバランスよくまとまった音響はこのブランドならではでしょう。

全体はラッカーによる塗装ですが、十分に弾き込まれているため表面板の特に高音側にはスクラッチあとが多数あります。またブリッジまわりには弦交換時のものと思われる傷、ボトム部にはやや大きめの打痕が数か所あります。裏板は演奏時の衣服の摩擦あとがやはり年代相応にあり、ネックヒール部には打痕があります。割れなどの大きな修理歴はなく、ネックは真っすぐを維持、フレットも摩耗なく演奏性に関わる部分に関しては問題ありません。ネックはCシェイプで丸みのある形状はグリップ感がコンパクトな印象。弦高値は出荷時の標準設定ですが、サドル調整余地が高音側0.5mm、低音側で2.0mmほどあり若干の下げ調整は可能です。

 

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