佐藤 忠夫 2008年製
佐藤 忠夫 2008年製
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:ルブナー
弦 高:1弦 2.6mm/6弦 3.2mm
[製作家情報]
1940年徳島県生まれ。クラシックギター演奏を溝渕溝五郎に師事。千葉大学薬学部卒業後に大塚製薬に入社。カンザス大学、フロリダ大学にも留学した。2000年徳島ギター協会に入会。川竹道夫氏にギター演奏を学び、同時にギター製作部に入門。同年自身の作による第1号を完成させ、その後も限られた本数ながらコンスタントに製作を継続。トーレスを基本としたトラディショナルな工法で、セラックニス仕上げの素朴な音色と作風です。また翻訳業にも着手し、クラシックギター製作における採集用の研究書である「アントニオ・デ・トーレス:ギター製作家-その生涯と作品」(ホセ・ルイス・ロマニリョス著)、「ラミレスが語る ギターの世界」(ホセ・ラミレス三世著)を共同翻訳。
[楽器情報]
佐藤忠夫 2008年製作のNo.53 松・フレイムメイプル仕様Usedの入荷です。特にモデル名の記載は有りませんがアントニオ・デ・トーレスに準拠した仕様。内部構造は左右対称7本の扇状力木とそれらの先端をボトム部で受け止める2本のクロージングバー、更にサウンドホールの両脇(高音側と低音側)にも各一本の短い力木がちょうど横板のカーブに沿うように配置されています。ハーモニックバーはサウンドホール上側に2本、下側に1本。レゾナンスはGの少し上に設定されています。
メイプル特有の角の取れた音像と、薄めに加工された板とやはり薄くフィニッシュされたセラック塗装ゆえ、耳に優しく、温かみがあり、適度な芯の強さを備えたギターに仕上がっています。使用したフレイムメイプルも上質で、経年によりボディ全体が飴色に変化しており、味わい深い外観。
表面板サウンドホール付近やブリッジ下などに若干の弾き傷やスクラッチあとがあります。ネックは真っすぐを維持しており(ネックシェイプは府普通の厚みのDシェイプ)、フレットは1~7Fで僅かに摩耗有りますが演奏性には問題無いレベルです。糸巻はルブナー製に交換されており、現状で機能的に問題ありません。
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