新入荷: 星 光治 2024年製 バルベロ一世モデル

星 光治 2024年製 バルベロ一世モデル

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.7mm/6弦 4.0mm

〔製作家情報〕
ギターの演奏を能くし、ホセ・ルイス・ロマニリョスなど名器の収集とともに、最初は独学で楽器製作を開始。のちに製作家尾野薫の指導の下、本格的なギター製作を基礎から学びます。スペイン伝統工法によるすべての工程を本人自らが完全に手作業で行っており、さすがに師の指導もあってか細工は非常に丁寧で、しっかりと全体が有機的に統一されたギターとなっています。その作風は素朴で力強く、そして味わい深い。その落ち着いたたたずまいの中に意外なほどに表情の多彩さを聴かせるところなどはいかにもオールドスパニッシュな感触があり、年間製作本数わずか2本の寡作ながら、一作ごとに高い評価を得ている製作家です。

〔楽器情報〕
星光治 2024年新作 マルセロ・バルベロ1世モデル No.26の入荷です。一作ごとに充実度を高めている氏の、優れたバルベロモデル。オリジナルの特徴をしっかりと掴んでおり、音が迫ってくるような独特の音圧感、一音一音の木を叩いたように高密度な音像、表情の渋くしかし多様で繊細な変化、独特の粘りを持った低音とその絶妙な重心感覚など、さかのぼればサントス・エルナンデスそして後にはアルカンヘル・フェルナンデスへと続いてゆくスペイン鉄壁の音響特性を不足なく備えています。さらっとした(艶やかではなく)感触の肌理を持った音像で、それが全体に落ち着いた明るさのニュアンスを自然に与えています。機能的な面でも優れており、各音の分離が明確でサスティーンも十分にあり、スラ―(タッピング)等での反応の良さ、和音において構成音を明確に聴かせながらしっかりと一つのまとまりとして響かせるところなども特筆すべき点となっています。

表面板内部構造はもちろんバルベロ1世の定石となっている設計に準拠しています。サウンドホール上側(ネック側)に1本のハーモニックバーと薄い補強板、下側(ブリッジ側)に1本のハーモニックバー、左右対称5本の扇状力木が駒板の幅に収まるように中央に寄り添って設置されており、ボトム部にはちょうどふくらみ部分のカーブに沿うようにして設置された2本のクロージングバー(2本のクロージングバーは通常エンドブロックを基点としてほとんどV字型となるようにして扇状力木のすべての先端を受け止めるように設置されますが、バルベロ1世[そしてサントス]のものは2本お互いが離れて両横板に沿うように設置され、受け止めているのはいちばん外側に設置された力木のみという配置関係になっており、これは前述のアルカンヘルにまで継承される構造的特徴となっています)、駒板位置には同じ面積の補強プレートが貼られているという全体の構造。レゾナンスはGの少し上に設定されています。

全体は繊細なセラック塗装仕上げ。ヘッドシェイプはバルベロ一世のデザイン。ネック形状は普通の厚みのDシェイプで、しっかりしたグリップ感があります。弦高値は2.7/4.0㎜(1弦/6弦 12フレット)、サドル余剰が1.5~2.0㎜ありますのでお好みに応じて弦高を低く調整することが可能です。重量は1.60㎏。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です