新着 田村満 1969年製 Class400
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ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:木ペグ
弦 高:1弦 2.3mm/6弦 3.2mm
〔製作家情報〕
高知県高知市出身で同地で工房を開き、フラメンコギターで高い評価を得た製作家です。同じく製作家として知られる田村廣氏とは兄弟にあたり、弟子の川田一高、今井博水両氏も有名です。
製作家、ギタリストともに注目すべき作り手が多く世に出ている四国、高知。その地を代表し、ジャパニーズヴィンテージとして必ず名前の挙がるブランドです。兄弟の田村廣とともに1960年代以降の人気を形成していきますが、田村廣がブランドの規模を拡大し量産体制を指向するのに対し、満のほうはあくまで個人手工製作にこだわったようです。本場スペインの響きとニュアンスを十全に備えたギターとしては当時比肩しうるものがなかったと言ってよく、その素早い音のレスポンスと豊かな音量、乾いた味わいのある音色、そして抜群の弾きやすさは現在でもやはり魅力的と言えるでしょう。
〔楽器情報〕
田村満製作 Class400 フラメンコ1969年 Usedの入荷です。
現在も中古市場では根強い人気を持つ田村満のフラメンコモデル、本作は表面板杉、横裏板杉の極めて珍しいオールソリッドセダー仕様。フラメンコの定石とは異なる仕様ながらも、フラメンコの本質的で不可欠な要素を音色、反応性、演奏性そしてその表情のニュアンスまで不足なく備えた1本です。決してハイスペックなモデルとは言えないグレードにおいても、常に高いクオリティを維持し続けたブランドとしてのポテンシャルの高さは本当に見事。指の動きと完全にシンクロするような発音の速い反応性と乾いた響きは心地よく、杉材特有の濃密さが独特の迫力を生み出しており大変に魅力的。
内部構造はサウンドホール上下に各一本のハーモニックバー、左右対称の5本の扇状力木にそれらの先端をボトム部で受けとめる2本のクロージングバー、そして駒板位置に貼られた薄いプレートという全体の配置。重量は非常に軽く1.06kg、レゾナンスはF#のやや下に設定されています。ネックは薄めのDシェイプで角が取れた握りやすい形状に加工してあります。
割れ等の大きな修理履歴はありませんが、全体はフラメンコギターとして年代相応の打痕、スクラッチ傷があり、横板の右腕肘が当たる部分には一部塗装剥がれが生じています。ネックは厳密にはほんのわずかに順反りですが、フラメンコとしてむしろ演奏性に寄与しており、現状で使用には問題ございません。フレットと指板は1~8Fで摩耗や凹みが見られますが、こちらも演奏性に影響なく継続してご使用頂けます。木ペグの動作状況はフリクションがややきつめな感触ですが、高い安定性を維持しております。ナットは高さ調整のため、オリジナルナットの木製下敷きを敷いてあります。
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