新着クラシックギター情報
中野潤 90号 SE72 トーレスモデル
〔製作家情報〕
1966年 長野県松本市生まれ。 1989年よりメキシコに留学した折、サンミゲルの地でギター製作家のルシオ・ヌーニョス氏と出会い、製作を志す様になりました。その後1992年より石井栄氏に師事。1996年にはスペインに留学してグラナダにてアントニオ・マリンに師事、 帰国後に独立し、松本に自らの工房を開設しました。独立後はグラナダの伝統的な工法を用いた製作を開始し、その後も再度渡欧してホセ・ルイス・ロマニリョスのマスタークラスにも参加、その折に触れたトーレスに感化を受けて製作した、精度の高いトーレスモデルの作品で、高い評価を得ています。
〔楽器情報〕
名工アントニオ・デ・トーレス SE72 モデルとされていますが、氏の他のレプリカモデル同様にオリジナルのコピーにとどまらない、非常に個性的な味わいを持ったギターとなっています。外観においてはまずトーレスモデルと言っては誰もが想起するヘッドシェイプも中野氏のオリジナルデザイン。またひときわ目を引くロゼッタは白蝶貝とメイプルによる美しい象嵌があしらわれており、ステージに於けるフォトジェニック性も追及されています。音色もスペイン伝統的なものをしっかりと踏襲し、トーレス的な素朴さも感じさせつつも実に迫力があり、やはりステージでの使用性の高さが追及されています。ブレーシングはトーレス的な左右対称の7本の扇状力木を胴底でハの字型に配置された2本に力木が受け止める構造。レゾナンスはGに設定されています。ブリッジ弦穴は3ホール仕様。糸巻きはライシェル ゴールドを搭載。