新入荷: 桜井 正毅 2015年製 スペシャル
桜井 正毅 2015年製 スペシャルが入荷しました。
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ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:カシュー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.7mm/6弦 4.0mm
〔製作家情報〕
1944年東京生まれ。1967年上智大学電気電子工学科卒業と同時に、河野ギター製作所に入社し研鑽を積みます。1988年には第4回パリ国際ギター製作コンクールで第1位を獲得しました。その時受賞したモデルと同デザインのものがPC(Paris Competition)モデルとして氏の現在のラインナップの中でも特に人気の一本となっています。
河野賢氏が1998年に亡くなった後は工房を引継ぎ、河野ギターを「桜井・河野」ラベルとして継承しながら、同時に自身のブランド桜井正毅としても精力的に現在も製作を続けています。工作精度が高く、良材を使用した美しい外観はこのブランドの特徴ですが、特に日本人の体格や好みにあった抜群の演奏性と安定感は海外でも絶大な人気を博し、師の河野同様に世界的な名声を獲得しています。
〔楽器情報〕
桜井正毅ブランドのMaestro-RF、PCに続くミドルエンドモデル「Special」(現在は廃番)の2015年製 No.60229A 635mmショートスケールの Used が入荷致しました。
ふくよかで豊かな鳴り、フィット感の良いネックシェイプ(Dシェイプ)、そして奏者のタッチへの対応範囲が広い発音とそのレスポンスなど、あらゆるギターーユーザーにとっての絶妙の着地点となった演奏性のクオリティはこのモデルにも通底しており、ストレスのない弾き心地は初心者にもおすすめです。表面板が杉仕様となる本作ではまるでコーティングされたように光沢感のある音像がハイフレットに至るまで均質な強さで響き、音圧に関しても635mmのショートスケールであることの「デメリット」を全く感じさせいないところは手の小さめな奏者にとって嬉しいところでしょう。十分なサスティーンを備え、タッチよりもほんの少し早く音が立ち上がってくるような程よいアクセル感はやはり見事。
表面板内部構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に一本ずつのハーモニックバー、これらのバーは高音側と低音側とにそれぞれ1か所ずつ小さな開口部が設けられています。扇状力木はセンターの1本と高音側3本、低音側は横板に近接したところに(つまりこの一本だけ離れたところに)1本を設置、さらに駒板の位置とその上下(サウンドホール側とエンドブロック側)に1本ずつ計3本のトランスヴァースバーを設置。これら3本のバーのうち横幅いっぱいに渡っているのは駒板位置の一本のみで、その上下の2本は低音側横板にはせっしていますが高音側は一番外側の力木のところで止まっています。レゾナンスはGの少し下に設定。近年の桜井氏の同様の力木配置においては木製の平たい円形ブロックを数か所に設置して音響効果を高める独自の工夫がされていますが、本器は力木とバーのみの構造となっています。
割れなどの大きな修理、改造歴はありません。表面板のサウンドホール高音側や指板脇、ブリッジ下などに弾き傷やスクラッチ傷などがやや目立ちます。その他小さな打痕が数か所あります。横裏板はきれいな状態で、数か所のごく小さな打痕のみ。ネックは真っ直ぐを維持しており、フレットも適正な状態です。指板高音側は20フレット仕様。ネックはDシェイプの通常の厚みで握りやすい感触。弦高値は2.7/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドルには3.0~3.5mmの余剰がありますのでさらに低く設定することが可能です。弦の張りは柔らかめから中庸といったところですので現在値のままでもさほどにストレスは感じません。もともとの桜井氏の演奏性の高さとショートスケール仕様とが相乗し、非常に弾きやすい一本となっています。
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