新着 ショーン・ハンコック ハウザー1世モデル

 

ショーン・ハンコック ハウザー1世モデル

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ルブナー
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 3.8mm

[製作家情報] 1981年クイーンズランド(オーストラリア)生まれ。デンマークの木材加工業の血筋を引く父キム・ハンコックから11歳の時より製作を学ぶ。1997年16歳の時に彼の楽器がNestle Australia開催のネスカフェ・ビッグ・ブレークで1位を獲得し、これを機に本格的に製作の道を歩むことを決意、その後、Griffith大学にてプロダクトデザインを学びながら製作技術にもさらに磨きをかけてゆきます。
1999年のアメリカ旅行中に多くの名器にじかに触れる機会を得、特にヘルマン・ハウザーのギターに深い感銘を受けた彼は、セゴビアが使用したハウザーI世1937年製のレプリカモデル製作を開始します。そして2007年にはスペインでホセ・ロマニリョス主宰のマスタークラスにも参加し、スペインの伝統工法についての研鑚を積んでいます。
現在父親のキム、兄のデインとともにHancock Guitarsとして工房を構えています。工房でのそれぞれの嗜好を活かしたラインナップはアーチトップ、アコースティック、ウクレレなどにも及び、あくまでハンドメイドにこだわった高品質なブランドとしてオーストラリア国内にて高い人気を獲得しています。

[楽器情報] ショーン・ハンコックの定番モデルで、オリジナルへの深い敬意と愛情、そして真摯な探求心によって製作された愛すべきハウザー1世モデルです。全体は極めて繊細なセラック塗装で美しく仕上げられており、やや硬めの適度な粘りをもった響きはハウザーモデルに相応しく実に心地よい響き。演奏性も日本人の感触にフィットしており、ネックはCシェイプで薄めに加工されて握りやすく、弦の張りも中庸、発音の反応も申し分ないもので両手ともにストレスなく弾ける感覚があります。

内部構造は左右対称7本の扇状力木を胴底でハの字型のクロージングバーが受け止め、駒板真下位置にはプレートが貼られたオーソドックスなハウザースタイル。レゾナンスはF#~Gに設定されています。又棹とヘッドの接合には、ハウザーやロマニリョスが用いた手間のかかるVジョイントを採用。無駄な装飾のない素朴な外観ながら、駒板とヘッドプレートに使われた中南米ローズウッド材や、ボディのライニングにメイプル材を使用しさりげなく上品な味わいも演出しているところも魅力的なポイント。

海外製作家の上質な手工品としてはリーズナブルな価格も嬉しいところ。本国以外での知名度は限定的なものとなっていますが、コンスタントに需要を拡大している若手製作家の一人です。

 

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