新着 ルカ・ワルドナー 2002年製 トーレスモデル

ルカ・ワルドナー 2002年製 トーレスモデル

入荷しました。
黒を基調とした特徴的な大きな口輪、そしてパーフリング等のデザインがまた古風な味わいを醸し出しており、
丁寧なセラックニスによる仕上げと相乗し気品あるたたずまい。
全体に薄めの加工されたとても軽いボディに仕上げられており、木質でやや硬めの乾いたヴィンテージ風の響きが魅力的です。

 

ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:スローン
弦 高:1弦 3.8mm/6弦 3.8mm

〔製作家情報〕
イタリア、ポンテ・イン・ヴァルテッリーナに工房を構える製作家。12歳からギターの演奏を始め、カステルフランコ・ヴェネト音楽院では同国の名ギタリスト、ステファノ・グロンドーナに3年間学んでいます。音楽院卒業後はギタリスト、そして教師として活動を始めますが、同時にギター製作の道を歩み始め、やがて完全に製作家として独立するようになります。師グロンドーナの影響からか、マヌエル・ラミレス、サントス・エルナンデス、エンリケ・ガルシアやシンプリシオら大戦前のスペインの名工達に非常な興味を向け、彼らの実作を多数研究する機会を得ますが、やがてアントニオ・デ・トーレスのギターを知り、それ以後これを自身の全ての基準として、その方向性を確信するに至ります。これまでにおよそ20本ものトーレスギターを修理、研究し、その伝統スタイルを基本として自身の製作を行っています。工法の技術的な面での現代化などは積極的に進めながら、単なる過去の名器のレプリカではなく、「トータルにオリジナルなギター」として新鮮な魅力を放つ彼の楽器は、師グロンドーナをはじめ多くのギタリストの称賛を得ています。

〔楽器情報〕
ルカ・ワルドナー製作の2002年製トーレスモデル中古です。表面板の内部構造は左右対称7本の扇状力木、サウンドホール上下に一本ずつのハーモニックバー、ボトム部で扇状力木を受け止めるように配された2本のクロージングバーという配置。そしてこの7本の扇状力木のうち、一番高音側と低音側に配された各2本はサウンドホール下のハーモニックバーをトンネル状に貫通してサウンドホール縁まで伸びています。レゾナンスはEで設定されています。全体に薄めの加工されたとても軽いボディに仕上げられており、木質でやや硬めの乾いたヴィンテージ風の響きが魅力的。

黒を基調とした特徴的な大きな口輪、そしてパーフリング等のデザインがまた古風な味わいを醸し出しており、丁寧なセラックニスによる仕上げと相乗し気品あるたたずまい。裏板のボトム近くに製作時のものと思われる1~3センチほどの干割れ補修跡がありますがその他は大きな修理履歴はありません。薄い加工のため表面板は若干のたわみがありますが、現状で使用には問題ありません。サウンドホール低音側などに弾き傷、また全体に年代相応にスクラッチ痕や衣服の摩擦跡等があります。ネック、フレット、ナット、サドル等の演奏性に関わる部分は良好な状態、ネック形状はDシェイプで薄めに加工されています。糸巻はスローン製のリーフデザインを装着。

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