新着 ホセ・ビヒル 2016年製 アウラオリジナルモデル

ホセ・ビヒル 2016年製 アウラオリジナルモデルが入荷致しました。

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ピンウェル
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.2mm

[製作家情報]
1979年 スペイン、アストゥーリアス生まれ。音楽家の父親のもと幼いころから音楽に囲まれた環境で育ちました。家具木工の勉強をしながらもギター製作への情熱やみがたく、グラナダに最初の工房を開きます。同地の名工アントニオ・マリンやラファエル・モレーノ、ジョン・レイなどの工房に足繁く通い、彼らの貴重なアドバイスをもとに自身の製作美学を洗練させてゆきます。演奏者が音楽表現に自由に集中できることをモットーとする彼の楽器は、材の選択、製作過程における環境の整備から楽器の細部に至るまで、細心の配慮を維持して完成されており、実に高い精度を備えたものとなっています。素直でしっかりした発音、やや太めのふくらみのある響きは師であるアントニオ・マリンを思わせるところもあり、耳によく馴染みます。若さと洗練が同居しているあたりは、伝統に深い敬意を払いながらも現代的なものを志向する近年の優れた若手にみられる傾向ですが、慎ましさの中にそれが表現されているのがこの作家の大きな魅力でしょう。新時代を担う製作家として、アウラが注目する一人です。

〔楽器情報〕
ホセ・ビヒル製作 2016年製アウラショップオリジナルモデルUsedが入荷致しました。
グラナダ的特性に彼自身の感性による洗練が施され、実に円満にスパニッシュギターの良さを楽しめる1本に仕上がっています。師アントニオ・マリンに代表される豪壮さよりも、どこか慎ましく、程よくきりりとした彼らしいgentleな響きが特徴。音は艶をたたえ、よく歌い、温かみのある表情がゆきわたっています。そして発音にはほんのわずかに、それこそ絶妙といえる塩梅で反発感と粘りがあり、それがなんとも心地よく、またサスティーンと減衰のバランスと音像も上品な感触。ただし決して「大人しい」楽器ではなく、必要とあらば十全たるグラナダ的な鳴りを表出してくれるのも嬉しいところ。

内部構造はサウンドホール上側(ネック側)に2本、下側(ボトム側)に1本のハーモニックバー、左右対称5本の扇状力木、ブリッジ真下位置には(例えばアントニオ・マリンのそれと比較すると)細く低く加工されたトランスヴァースバーという配置。レゾナンスはG~G#に設定されています。

丸みのあるCシェイプ形状で作られた薄めのネックはとてもコンパクトなグリップ感があり、演奏性が高く、また弦の張りも中庸から弱めなので左手のストレスが軽減されています。現状で12F上での弦高値は4.0㎜/3.0㎜ ですが、サドル余剰が2~4㎜ほどありますのでさらに低く設定することが可能です。ネックは真っすぐを維持しています。フレットは1~8Fでやや摩耗が見られますが現状で演奏性と音に影響ありません。全体に少々の細かなキズがあるほかは割れなどの大きな修理履歴もなく、状態良好のUsedとなっております。

 

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