新着 トーマス・ホルト・アンダーセン 2015年製
トーマス・ホルト・アンダーセン 2015年製が入荷致しました。
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※ただし販売済の楽器は該当ページが表示されませんのでご了承ください。
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:アレッシー
弦 高:1弦 2.7mm/6弦 3.7mm
[製作家情報]
1977年、北欧デンマークに生まれ、スペインのグラナダに移り同地で工房を構えました。製作家になる前は家具職人としての修行を積んでいましたが、2005年の27歳の時よりドイツ人のギター製作家でグラナダに工房を構えるロルフ・アイヒンガー(1944~)の薫陶を受けて伝統的なスペインの工法を学ぶと、彼は製作家になる道を選択しグラナダへの移住を決めます。アイヒンガーに製作家としての(マーケティングに関することも含めて)ほぼすべてを学んでいますが、同時に彼に決定的な影響を与えたのは同地のマエストロ、アントニオ・マリン・モンテロとカナダ人製作家でやはりグラナダに工房を構えるジョン・レイで、この二人からも多くのアドバイスを得ています。
そんな彼の楽器は、スペインの伝統的な工法と音のニュアンスをしっかりと土台としながらも、彼独特の北欧的な洗練によって仕上げられた愛すべきギターとなっています。家具製作で会得した高い木工技術、そこで培った木材の性質に関する深い造詣。時を経ることで熟成してゆく楽器を自身の製作哲学とし、新作は常に凛とした端正なたたずまいを感じさせ、それと同時に既に深い味わいを持ったものになっています。日本でも彼の楽器は静かに人気を集めていましたが、現在は製作から退いているようです。
〔楽器情報〕
トーマス・ホルト・アンダーセン 2015年製 Used良品が入荷いたしました。
非常に端正なたたずまいで細部まで繊細な手が行き届いた実に上品な一本。木のナチュラルな風合いを最大限に活かしたような薄いセラックの仕上げが素晴らしく、表面板の松と横裏板フレイムメイプルのボディ、そしてセドロ材のネックに至るまで全体が微妙に異なるクリーム色の質感で統一されており、女性的とさえ言える柔和な雰囲気を纏っています。加えておそらくはアントニオ・マリンからデザイン的な影響を受けたであろうロゼッタがさりげないアクセントとなり、グラナダスクールとしての洒脱な特徴も備えています。
内部構造はサウンドホール上下1本ずつのハーモニックバー、扇状力木は左右対称5本がそれぞれ間隔をあけて表面板下部のエリアにまんべんなく設置されており、ブリッジの位置には扇状力木よりもほんの少し細く低いバーがほぼ横幅いっぱいに設置されているという構造。ブリッジ位置のバーは例えばアントニオ・マリン(またロベール・ブーシェ)の有名なトランスヴァースバーが扇状力木の倍近い高さでがっちりとブリッジ位置に設置されて扇状力木を固定していたのに対し、アンダーセンの設置したバーはとても繊細なサイズと加工で扇状力木がその上を通ってゆくような形で交差している。レゾナンスはGの少し上に設定されています。
音色もまた素朴で飾らず、木そのものが持つ強さが素直に音になったような魅力的な響き。全体に板は薄く加工されていますが、上記のようなバー構造によるものか発音には程よい粘りが生まれ、すっきりとした上品な音響になっています。
表面板サウンドホール下には簡易ガードを装着した跡が若干ありますが外観を損ねるほどではありません。その他はほんのわずかに微小なスクラッチあとがあるのみでとてもきれいな状態。ネックはほぼ完璧に真っすぐな状態を維持し、フレットは1~4フレットでわずかに摩耗ありますが演奏性には問題ありません。ネック形状は薄めのCシェイプ ラウンドタイプでコンパクトな握り心地、640㎜スケールということもあり、手の小さめな方や女性の方にもおすすめしたいモデルです。糸巻はイタリア製高級メーカーAlessi製を装着。重量は非常に軽く1.35㎏となっています。
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