新着 アルカンヘル・フェルナンデス 1992年製

フラメンコブランカが入荷しました。

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※ただし販売済の楽器は該当ページが表示されませんのでご了承ください。

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表面板:ラッカー 横裏板:ポリウレタン
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 2.2mm/6弦 3.0mm

[製作家情報]
1931年スペイン、マドリッド生まれ。少年時代には映画俳優になることを夢見て、実際に数本の映画にも出演したほど。しかし13歳になると家具職人として働き始め、同時にフラメンコギターを弾くようになると忽ち演奏の腕前を上げていった彼は、兵役を終えたのちプロギタリストのとしての道を模索します。そのような折の1954年、当時サントス・エルナンデスの後継者とされていた名工マルセロ・バルベロ1世の知己を得て、その工房に足繁く通うようになります。この名工にギター製作をすすめられ、やがて唯一の弟子として工房に入ることになり、アルカンヘルはギタリストと製作とを両立する生活を当初はしていました。しかし自身も家具製作で培った高い木工技術の持ち主であり同時に優れたギタリストであるアルカンヘルは、師の作るギターの音そして工法とに強い興味を抱くようになり、持ち前の探求心で加速度的に製作の腕前を上げ、瞬く間にバルベロの片腕となるまでに成長します。しかしバルベロは1956年に52歳の若さで他界。わずか2年間に学んだことを糧に、アルカンヘルはバルベロの残された注文分をすべて製作した後、師の工房の近くヘスス・イ・マリア通りに1957年自身の工房を立ち上げます。後年には師の息子マルセロ・バルベロ・イーホがスタッフに加わり、共に製作を続けていました。

造作、材の選定、そしてなによりも音色に対する一切の妥協を排した製作姿勢は彼の人柄もあいまって孤高の趣を呈し、彼の楽器はそのあまりの完成度の高さゆえに、演奏者に非常な技術の洗練を要求するものとなっております。それゆえに多くのギタリストを刺激し続けている稀有な楽器ですが、2011年に製作を引退。現在ではますます稀少となっている名ブランドの一つです。

[楽器情報]
アルカンヘル・フェルナンデス製作、フラメンコブランカ 1992年Usedの入荷です。この製作家のフラメンコモデルについて語るとき、やはりサントス・エルナンデスから師であるマルセロ・バルベロ1世、そして自身へと繋がる系譜が自然に思い起こされます。この三人の天才によって作られたそれぞれのギターが持つストイックなまでの気品と力強さ、妙なる表情の変化と深みはスペインギターのエッセンスを体現しており、21世紀に至るまでアルカンヘルがそれを継承したことの功績は計り知れません。本器もまたこのジャンルの最高峰と言える、アルカンヘルならではの達意のフラメンコギターとなっています。

発音、サスティーンから終止までの輪郭はあいまいなところがなく、これが全体の凛とした表情につながっています。アルカンヘルならではの音圧の高さと各音のクリアネスゆえに、特に和音でのマッシヴな響きは素晴らしく、まるで一つの音として発されているかのような感覚があります。低音から高音にかけてのバランス、タッチへの反応性と表情の変化等々、機能と表現力における完成がこれ以上ないほどに追及されており、しかも至って自然に一つの楽器として着地されているところは、この作家の他に類をみない天才によるものでしょう。同氏のフラメンコモデルの中でも出色の一本となっております。

内部構造はサウンドホール上下(ネック側とブリッジ側)に各一本のハーモニックバー、表面板下部は左右対称5本のそれぞれが太く厚めに加工された扇状力木が中央に寄り添うように設置され、それらの先端をボトム部で受け止めるように配置された2本のクロージングバー、駒板の位置には薄いパッチ板が貼られているという全体の配置。レゾナンスはF#の少し上に設定されています。

オリジナルウレタン塗装ですが表面板の一部、ゴルペ板交換部分のみタッチアップ塗装が施されています。しっかりと弾き込まれているため、表面板は高音側にやや多く弾き傷が見られ、またブリッジ下1弦部分に弦とびあとがあります。裏板には衣服による摩擦やスクラッチあと、ネック裏には爪のによるスクラッチあとが年代相応にあります。ネック、フレットは適正値を維持しています。指板は2~10フレットでやや摩耗見られますが演奏性には問題ありません。ネックシェイプは普通の厚みのDシェイプでフラットな加工。弦高は12フレットで1弦2.2㎜、6弦3.0㎜と適正な設定となっており、サドルに1.0~2.0㎜の余剰ありますのでさらに低く調整することも可能です。糸巻はオリジナルのフステーロ製を装着しており、機能性も問題ありません。

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