新着 ロビン・グリーン 1980年製

ロビン・グリーン 1980年製が入荷しました。

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ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:ラッカー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.3 mm/6弦 3.5 mm

〔製作家情報〕
カナダ、トロントの製作家。ドイツの名工エドガー・メンヒ(1907~1977)が1960年代後半にカナダに一時移住して製作を行っていた際、同地にてジャン・ラリビー、ウイリアム・ラスキン、サーゲ・デ・ヤンらの優れた弟子たちに製作を教えるなどし(メンヒはこのほかにも甥であるコルヤ・パンヒューゼンやドイツ時代にリヒャルト・シュミットらも教えるなどメンターとしてもかなり重要な製作家です)カナダのクラシック/アコースティックギター文化の発展に寄与した事はよく知られていますが、ロビン・グリーンもまたその一人として名を連ねています。ただしラリビーらがその後もブランドとして旺盛な製作を現在に至るまで継続させていったのに対し、ロビンは100本に満たない本数を残し、ギター製作とは別の道を歩むこととなります。そのため現在市場に出ることもごく稀なブランドですが、メンヒのドイツ的なニュアンスとは異なる、柔らかで落ち着きのある響きがユーザーに印象を残しました。

〔楽器情報〕
ロビン・グリーン製作1980年Usedの入荷です。いかにもメンヒスクールらしい音と外観で、ドイツ的な音響を軽快にそして爽やかにしたような感触のギターです。レゾナンスはF~F#と低めの設定ですがさほどに重心の低い感覚はなく、全体に程よい粘りをともなったすっきりした発音になっています。

表面板のブレーシング構造は純粋なスパニッシュスタイルと比較するとやや特徴的。幅2cm、厚さ5㎜にもなるがっしりした補強板がネック根元部分の両側からサウンドホール両脇を通過してくびれ部のハーモニックバーまで伸びるように設置され、この2枚の間を繋ぐようにサウンドホール上側も同様に頑丈な補強板を設置して表面板上部をしっかりと固定。くびれ部には通常サイズのハーモニックバー、そしてさらにブリッジ側にもう1本のこちらは細く加工されたバーが設置されており、扇状力木はこのバーを起点としてほぼ平行に近い角度で5本が設置されています。ボトム部にはV字型の2本のクロージングバーではなく、やはりここでも1本の細いバーが表面板を横切るようにして設置されており、5本の扇状力木を受け止めています(いちばん高音側の1本のみこのバーを通過してボトム部まで到達しています)。そしてブリッジ部分にはこれもやはり横幅いっぱいにわたって設置された薄い補強プレートという表面板全体の構造で、ほぼ垂直に近い角度で交わる縦と横の線で構成されたスクエアな配置といえます。これはたとえば同門であるコルヤ・パンヒューゼンなどもほぼ同じスタイルを踏襲しており、メンヒスタイルの一典型として使われていたもののようです。

表面板の低音側くびれ近くに5㎝ほどの割れ補修履歴がありますが、大変に丁寧な処置が施されているためほとんど判りません。表面板はラッカー再塗装が施されており、細かな弾きキズや小さな打痕、スクラッチ傷、またブリッジ下1弦部分に弦とびあとなどありますが全体としてきれいな状態を維持しています。ネック、フレット等の演奏性に関わる部分も状態は良好です。ネックはしっかりした厚みのUシェイプで角もしっかりあるのでグリップ感は太めの感触です。糸巻はゴトー35G1600型に交換されています。

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