新着 ディートマー・ホイブナー 2001年製

ディートマー・ホイブナー、2001年製

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ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラックニス
糸 巻:ギルバート
弦 高:1弦 2.9mm /6弦 3.7mm

〔製作家情報〕
ドイツの製作家。1980年代にシュトゥットガルトで家具職人としての仕事に就きますが、すぐに楽器製作への道に転じます。独立して工房を開いて以来30年以上のベテラン製作家ですが、絶えることのない探求心と若々しい感性の持ち主ゆえか、2018年にはベルリンに移住し同地の製作家グループ‘Berlin Luthiers’のメンバーとなります。このグループはベルリン在住のクラシックギター製作家によって構成されており、一人一人が異なる個性、方向性や哲学を保持しながらもお互いに情報交換し研究を共有するという自由度の高いコミュニティで、世界的にも珍しいものと言えます。

彼のギターはトラディショナルなものと現代的なものを融合させ、あくまでも奏者の感覚に立脚した演奏性の追求、そして音響の完成度を高めるという意志が一貫しています。それは同時に彼がキャリアを開始する1980年代から急速に拡がっていった現代的製作法に安直に偏向することへの懐疑にも支えられており、そのような彼の姿勢に共感するギタリストも多く、現在世界的に注目を集めています。

日本では2000年の東京国際ギターコンクールで1位を獲得したDietmar Garn が使用していることでファンの間では記憶にとどめられています。

〔楽器情報〕
ディートマー・ホイブナー製作、2001年製Usedです。伝統的なものと現代の音響が無理なく融合し一つの楽器として体現されており、ホイブナーの柔軟な感性がよく表れた1本です。ヘッドシェイプはあのマヌエル・ラミレス工房のスタイルを想起させ、同心円デザインのシンプルなロゼッタ、セラック塗装の繊細な質感と相まって外観はオールドスパニッシュな味わいを醸し出しています。しかしながら音はやはりドイツ的で、甘さを排したストイックな音色、きりっとした単音の音像、そしてバランスフルな音響といった特徴が十全に備わりつつ、そこにモダンギター的な音響機能性(豊かな音量、鋭敏な反応等)が加わることで、トラディショナル/モダンの響きに自然に着地させています。

表面板内部構造はサウンドホール上下1本ずつのハーモニックバー、ネック脚とハーモニックバー(上側)との間とサウンドホール周りには補強プレート(ネック脚近くに設置されたプレートはフラットではなく寄棟屋根のように断面を三角形にした形状)、そしてボディ下部は7本の左右対称の扇状力木に、ブリッジ位置に横幅いっぱいに設置されたトランスヴァースバーという配置。ただしこのトランスヴァースバーは中央部分のみ高く加工されており、両端はほとんど薄いプレート状になっています。7本の扇状力木のうち中央3本がこのバーに設けられた開口部をそれぞれ潜り抜け、残りの4本は同じバーの低くなった部分の上を通過して、7本すべてがボトム部まで伸びてゆく構造になっています。駒板位置のトランスヴァースバーと扇状力木が交差するシステムはフランスの名工ロベール・ブーシェの構造を彼なりに工夫し応用したともいえるもので、ここでも彼はブーシェの重厚さとは異なる、自身の音響設計の中に無理なく機能させています。レゾナンスはG#~Aに設定されています。

表面板が直に音を出してくるような感触で、音圧の高さがまずは特徴的。そして表情/表現においてもリニアリティが高く、クレッシェンド/デクレッシェンドでの音量の自然で明確な変化やマルカートでの瞬発力、タッチによる表情の変化も不足ありません。ネックは薄めのフラットなDシェイプに加工してあり左手はコンパクトなグリップ感、わずかにレイズドフィンガーボード仕様となっており、弦の張りも中庸ですので弾きやすく感じます。

全体に細かな弾き傷、摩擦、打痕等はありますが総じて年代相応といえるレベルです。オリジナルのセラック塗装で、演奏時に胸や腕の当たる部分はやや塗装が摩耗していますが現状で使用に問題はありません。割れ等の修理履歴はありません。ネック、フレット等演奏性に関わる部分も良好な状態を維持しています。ナット弦溝は3弦以外で弦長補正加工がされています。糸巻きはギルバート製を装着。

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