横尾俊佑 2018年製 プレリュード

横尾俊佑 2018年製 プレリュード

ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:カシュー
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 3.0mm/6弦 4.0mm

〔製作家情報〕
1946年大分県生まれ。叔父である横尾幸弘のすすめで高校卒業後の1964年より河野賢に師事。1972年に独立し自身の工房を設立します。河野門下であることを如実に感じさせる、カシュ―仕上げによるしっかりとした造りのギターで、現在展開しているどのモデルもトータルバランスの優れたものとして好評を博しています。息子の真人(1975~)氏とともに同じ工房で精力的に製作していましたが、2023年1月に逝去。

〔楽器情報〕
横尾俊佑製作の Prelude 表面板杉仕様 2018年Usedが入荷いたしました。このブランドの文字通りエントリーに位置するモデルですが、音と演奏性において全体的に不足のないしっかりしたクオリティ。杉材特有の、低音から中低音までのふっくらとした響きと太く艶のある高音で、音量も豊か。カシュ―塗装の楽器ならではのやや硬めのしっかりした音で力強く鳴ります。タッチの許容範囲が広く、音色表現の点でも充実した表情が自然に現れ、ストレスなく弾ける感覚はビギナーにとってもありがたいところでしょう。

表面板の力木配置はサウンドホール上下に一本ずつのハーモニックバー(下側のバーは高音側と低音側に開口部が設けられています)、サウンドホール真下の位置から高音側横板に向かって斜めに下りてゆくように設置されたトレブルバー。6本の扇状力木がセンターに配置された1本を境にして高音側に2本、低音側に3本駒板の位置には横幅いっぱいに薄い補強プレートが貼られ、ボディボトム部では6本の扇状力木の先端を受け止めるように2本のクロージングバーがV字型に配置されています。レゾナンスはF#~Gに設定されています。

割れなどの大きな修理履歴はありません。表面板指板脇やサウンドホール周りなどに若干の弾きキズがあり、裏板は衣服の摩擦による細かなスクラッチあと、ネック裏は3~8フレットの範囲で演奏時の爪のあとがありますが、いずれも外観を損ねるものではなく、全体に良好な状態です。ネック、フレットなどの演奏性に関わる部分も問ありません。ネック形状はCに近いDシェイプでラウンド感があり、握りやすい形状となっています。サドルには1.0~2.5mmほどの余剰がありますので、お好みに応じてさらに弦高を低くすることも可能です。

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