新着 田邊雅啓 2018年製 ハウザーモデル
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ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:セラック
糸 巻:ゴトー
弦 高:1弦 2.0mm/6弦 3.2mm
〔製作家情報〕
1974年群馬県生まれ。20歳の時にクラシックギターの製作を志し、法政大学卒業と同時に石井栄氏に製作を師事、同工房にて自作品として140本近くを製作。その後2001年に渡欧し、各地の弦楽器工房を訪問し実地に見識を深めてゆくなかで、スペイン、シグエンサでのホセ・ルイス・ロマニリョス製作講習会に参加したこが決定的な体験となり、スペイン伝統工法によるギター製作に自らの方向性を確信することになります。
帰国後に栃木県足利市に独立して工房を構え、さらに一年間の製作研究を経て2002年10月に彼のメインモデルの一つとなるロマニリョスモデルを発表。並々ならぬ探求心と柔軟かつ新鮮な感性を常に保ち続け、それを十全に活かしたまさに結晶と言える彼のギターは、その造作と音響的な完成度の高さで国内の若手製作家のなかでも比肩するもののないアイテムとなっています。現在年間5~6本のペースで製作。2018年にはNHKの人気番組で工房での製作風景が放映された他、2020年にはフランスの出版社Camino Verde刊 Orfeo Magazine No.15で彼のインタビューと楽器が紹介されました。
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〔楽器情報〕
田邊雅啓製作のハウザーモデル 2018年 No.255 中古良品が入荷致しました。
彼のトーレスモデルと同様に、オリジナルに音色と造作の両方において肉薄するような優れたレプリカモデルであると同時に、田邊氏の個性と批評精神もまた注ぎ込まれた見事なオマージュギターとなっています。
低音から高音までの整った粒立ちとバランスは実に心地よく、ハウザー1世が備えていたスパニッシュギター的なニュアンスもしっかりと体現されているところはさすが。それゆえ柔らかなタッチにおいてもしっかりと発音し、そして表情も繊細、もちろん力強さにおいても音量と表現において十全たるものがあり、ハウザー1世モデルとしての完成度は非常な高さを有しています。
内部構造は左右対称の7本の扇状配置力木に、その7本の先端をボトム部で受け止めるように配置された2本のクロージングバー、駒板の位置にはちょうど同じ大きさのパッチ板が貼られており、オリジナルに準拠した配置構造。レゾナンスはG~G#に設定されています。
全体はセラックニス仕上げ、シンプルな外観ながらも細部まで行き届いた精緻な造作や、目に鮮やかな緑と渋い茶を基調とした口輪デザインなどが洒脱なアクセントになり、落ち着いた上品さがあります。糸巻きはゴトー製に交換されています。割れ等の大きな修理履歴はなく、表面板サウンドホール周りとブリッジ下位置に若干の弾き傷があるほかは良好な状態。ネック、フレット等の演奏性に関わる部分も問題ございません。ネックとヘッドの接合はVジョイント方式、ネックシェイプはフラットなDシェイプに加工され、コンパクトなグリップ感となっています。
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